2022年度から「幼保小の架け橋プログラム」というものが開発されました。
「幼保小の架け橋プログラム」は、子供に関わる大人が立場を越えて連携し、架け橋期(義務教育開始前後の5歳児から小学校1年生の2年間)にふさわしい主体的・対話的で深い学びの実現を図り、一人一人の多様性に配慮した上で全ての子供に学びや生活の基盤を育むことを目指すものです。
『文部科学省ホームページより引用』
幼稚園から小学校へ進学する際、
生活リズムや過ごし方が、ガラッと変わることで
子どもたちの気持ちに、悪い意味での大きな変化が及ぼされることが問題視されてきました。
以下、画像にて説明
幼稚園での主体性を中心に置いた生活リズムから
規律性のある画一的な生活になり、
その変化に追いついていけない。
年長児として培われた自信や
小学校へのワクワクした憧れの気持ちが薄れていってしまう。
そのような事例が多く出ていました。
では、幼稚園で
「もっと規律性のある生活をして、先生が前に立って教える教育」を行って
小学校への生活に慣れさせていくのか、
というと、それは間違いであり、
文部科学省がとなえる「幼稚園教育要領」とは
離れたものになってしまいます。
そこで、この問題を解決するために
小学校では「生活科」という科目が平成4年から
1年生、2年生に導入されました。
幼稚園での生活に近い「主体性」を重んじたカリキュラムを制定し、
子どもたちが2年間、小学校生活にスムーズに移行出来るようにしたものです。
また、「小学校学習指導要領」(文部科学省)では
生活科を中心に、合法的・関連的な指導や弾力的な時間割の設定など、指導の工夫や指導計画の作成を行うこと。
といった「スタートカリキュラム」が制定されました。
こうした双方向での歩み寄りの結果
幼稚園での「楽しみながら課題を解決する取り組みを通じて、学ぶ意識につながっていくようにする」
という【経験カリキュラム】から、
小学校での「楽しいことや好きなことに没頭する中で生じた驚きや発見を大切にし、学ぶ意欲を育てる」という【教科カリキュラム】
という、子どもたちの”学びへの意識”が
スムーズに移行するようになりました。
その一方で、
大切にしていかなかければならないのが
幼少の連携です。
父母の会で以前お話した内容ではありますが、
「幼稚園教育要領」が平成30年に改定され
『一人ひとり』という語句が大変多く増えました。
子どもたちの成長、発達のスピード、家庭環境など
一人ひとりの違いが大きく、多様性に富んだ社会になっています。
そんな社会のなかで、
子どもたち一人ひとりの成長をしっかりと見、
その成長をさらに伸ばすための
環境づくり、声掛け、指導案の作成、家庭との連携等
が大切であると、改めて国が掲げたのです。
めぐみ幼稚園では、創立から現在に至るまで
職員全員がすべての子どもを見て、
個性や主体性を重んじる保育をしてきました。
子どもたちの成長を促すためには
一人ひとりの個性を、日常の言葉や表情から
読み取り、反映していく必要があります。
その姿を見逃さないために、
子どもが多い時代でも入園をお断りして
少人数での保育を行ってきたという歴史もあります。
在園児の保護者様に置かれましては
引き続き幼稚園とのコミュニケーションを
大切に、一緒にお子様の成長を見届けて行ければなと思います。
また、めぐみ幼稚園の運営母体である安養寺
で行っているボーイスカウト活動は、
幼稚園を卒園した子どもたちを、小学校~大学まで
一貫した教育観のもと、長く繋がり続け見届けていく、
そんな理念のもと作られた活動です。
今後とも、保護者の皆様とともに
子どもたちの成長、
また、
「子どもってすごい」
子どもから学ぶ親としての成長を
共にしていけたらなと思っております。
栃木県宇都宮市桜5-5-17
めぐみ幼稚園